石川県の伝統工芸、山中漆器を手掛ける浅田漆器工芸四代目 浅田明彦が地元の職人達と共に新たな挑戦に挑みます。山中漆器の技術を結集した叢雲塗(むらくもぬり)の後継者となる人材を育てる仕組みとして「山中漆器インターン制度」の設立に挑戦するプロジェクトです。
チャレンジ
現在までに集まった総額
1,400,000 円
グローサー
85人
残り時間
終了
このプロジェクトは、購入型のAll or Nothing方式です。 2020年09月11日 23:59 までに目標金額を達成した場合のみファンディングされます。
こんにちは、浅田明彦です。
2022年3月に実施しました山中漆器インターン制度に参加した学生の声を掲載させて頂きます。
⼭中漆器インターンシップを終えて
京都伝統⼯芸⼤学校 栗田実佳
3月22日と23日の2日間に渡って、浅田漆器工芸様の元でインターンをさせて頂きました。
インターンに参加しようと思ったのは、学校での作品作りを行う中で変わり塗りに興味を持ち、叢雲塗や蜻蛉塗り等の知識を取り入れ、実際に経験することで自分の作品作りに活かしたいと思ったからです。
また、商品の販売の仕方や商品ができるまでの過程についても学びたいと思いインターンに申し込ませて頂きました。
2日間の内容として、木地の磨きの見学・体験、拭き漆の見学、ウレタン塗装の見学、下地の見学・体験、塗りの見学・体験 をさせて頂きました。どの工程の内容も非常に濃く、これから漆を仕事としていく上で、学ぶことが多くありました。職人の皆さんも本当に格好良く、作業をしている手元に心を奪われ、ずっと見ていたいという気持ちになりました。
下地師の田中さんからは道具の大切さや、考えることの大切さを学びました。サビつけ体験をさせて頂いた際に、お椀のカーブに添わせるようにして篦でサビをつけていくのですが、篦の角度が合わなかったり、篦先が歪んでいたりすると、上手くサビをつけられません。そんな時は自分で考えて篦先をカットするのですが、それも中々上手くいきません。よく観察して、試行錯誤すること、何より自分で使う道具を使いやすいように考え、変えていくことが大事だなと感じました。道具類もどれも年季が入っていましたが非常に綺麗な状態で完璧でした。良いものを作るにはメンテナンスは欠かせないなと改めて思いました。
塗師の清水さんからも道具の大切さと、また、初心の大切さを教わりました。ものをなるべく汚さない。ものを大切にする。工夫して、自分の使い易いように改造していく。道具(ろくろ)のちからは素晴らしいものであるけれど、手仕事でも同じくらい素晴らしいものができるように。全部道具に頼らないように。最初に教わったことを面倒がらずにやり続けることは本当に大切で、商品の善し悪しに関わるということを再実感しました。
下塗りの体験をさせて頂いている時に、清水さんと浅田さんが新しい商品についての話をされていました。漆器の器の形によって塗る回数も変わり、生産する速さも変わってくるそうです。商品は職人さんと売り手さんの細やかな相談によって成り立っているという場面を目の当たりにし、需要という厳しい世界を見てしまったと思いました。
初日に見学させて頂いた浅田さんのお店には、色とりどりの、見ただけでわくわくするような商品が陳列してありました。その中にもあった叢雲塗のカップの、製作途中のものも拝見しました。遊び心のあるものが多くあり、創意工夫がされていて欲しくなる商品ばかりでした。
過去に塗った商品のお話を聞かせて頂いた際、底が深く、塗るのが難しいタンブラーを拝見しました。私が「できれば塗りたくないような商品ですね、」と言うと「やりたくないじゃなくて、できないこともやらないといけない。お客さんは自分を頼りにして依頼をしてくれている。だから、塗れないものでも工夫を凝らして塗らなければいけない。俺負けず嫌いだし。」と、にやっと笑って、ユーモアを交えながらお話してくださいました。職人としての指針に強く心を打たれました。他にも書ききれない程多くのアドバイスや知識を頂き、頭のキャパがいっぱいになりました。
今回のインターンで、特に考えたことは、作家さんと職人さんの違いについてです。
私が今学校で学んでいることは、ひとつの作品に多くの時間をかけて丁寧に、丁重に、自分の納得のできるものを作るということです。こちらは作家さん寄りの感覚だと思いました。学校の授業構成は、技術を学ぶ為のカリキュラムであり、必要なことなのですが、あまりにも環境も作業スピードも異なっていました。職人さんとして極めたらここまで早いのか、と衝撃を受けました。仕事にするにはスピード感が大事で、さらに大量に商品を作らなければならないという現実を見ました。浅田さんから「少しでも埃が入ってしまったら商品としての価値が下がってしまう」というお話をお聞きして、人の手に渡るということは、こんなにも注意深く、完璧に商品を仕上げなければいけないと知り、恐ろしくも思いました。
私は将来作家になるか、職人になるか、まだ決めかねています。漆や蒔絵を仕事としていくとなると、弟子入りは必須です。更に漆に関わっていくとなると、作業工程は分業になってくるため、下地師、塗師、蒔絵師等の、どの分野を極めるかで分かれ道が多くあります。しかも、工房などは狭き門です。この業界で仕事をしていくことに不安も多くありますが、今回の経験で、やはり漆に関わる仕事がしたいと強く思いました。今回学んだことを最大限に活かし、技術をあげることに専念していきたいと思います。
本日より開始しております2023年のインターンについても、こちらで引き続き掲載させていただきます。
山中漆器の仕事を肌で感じる機会を作り、職人さんの仕事に対する思いを体感してもらい、今後のものづくりに活かして欲しいと考えています。
2024年も、引き続き応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
浅田漆器工芸
浅田明彦
5,500 円のリターン内容
グローサー:16人
受け渡し方法:郵送
7,000 円のリターン内容
グローサー:5人
受け渡し方法:郵送
8,500 円のリターン内容
グローサー:2人
受け渡し方法:郵送
11,000 円のリターン内容
グローサー:29人
受け渡し方法:郵送
15,500 円のリターン内容
グローサー:16人
受け渡し方法:郵送
残り15個
25,000 円のリターン内容
グローサー:5人
受け渡し方法:郵送
残り10個
32,500 円のリターン内容
グローサー:10人
受け渡し方法:郵送
残り10個
50,000 円のリターン内容
グローサー:0人
受け渡し方法:郵送
残り5個
75,000 円のリターン内容
グローサー:0人
受け渡し方法:郵送
残り3個
100,000 円のリターン内容
グローサー:2人
受け渡し方法:郵送